高齢者が動かないことによる外反母趾のリスク
新型肺炎コロナウィルスが流行っている中、感染するかもしれないと恐怖心があおってしまい、
外出する気分にもなれず億劫になってしまい家に閉じこもってしまうかもしれませんね。
その中で気になるのが高齢者が「動かないこと」で健康以外に心身の影響も危惧されていることです。
今回は「高齢者が動かないことによる外反母趾のリスク」についてお伝えします。
高齢者が外反母趾を引き起こしてしまう理由
高齢者は足トラブルが多く外反母趾もその一つと言われています。
なぜ外反母趾を引き起こしてしまうのでしょうか。
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偏平足になりやすい
高齢者になると土踏まずが崩れやすくなる傾向になります。
そうなると足裏が平らになり偏平足を招くことになります。
足の骨(中足骨)が扇状に広がってしまい靴の中や靴下の圧迫が強くなります。
足先に負担が集中するすり足のような歩き方を続けると、親指の関節が内側に曲がるのです。
また足がつかれてタコもできやすい状態にもなります。
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筋力が衰える
普段から外では歩かず家の中でしか歩かない、定期的に運動をしていない場合は、
加齢とともに段々と足の筋力が衰えていきます。
転倒でもすれば寝たきりという可能性もあります。
そして足の爪にも影響が及び巻き爪になることもあります。
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変形性膝関節症
高齢者に多いとされるいるひざ関節の軟骨がすり減り、水がたまったり痛みが出る「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」から外反母趾が併発してしまうことがあります。
高齢者は様々な人がいる
ところで高齢者でも積極的に運動したり人と会ったりする人もいます。
中には加齢により心身が老い衰えた状態となりやすく、生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。
それは「高齢者のフレイル問題」といわれています。
高齢者のフレイル問題
高齢者の健康で考えられる筋力低下による転倒リスクが増えるなどの「身体的問題」、
加えて認知機能障害やうつ病などの「精神・心理的問題」、
独り暮らしや経済的困難などの「社会的問題」まで含んだ概念を高齢者のフレイル問題としています。
この重要性を医療や介護施設以外に、国民に知ってもらうことで「介護予防が進み、要介護高齢者の減少が期待できるかもしれない」としています。
同時に将来的に若者が減り高齢者が増えていく日本の高齢化社会の進展についても施策の必要があると訴えかけています。
実際高齢者がフレイル状態になった場合
フレイルの状態になった場合、高齢者の身体能力の低下、ストレスに弱い状態、また病気にかかりやすい状態になり入院や寝たきり状態が増えてしまうかもしれません。
例えば風邪をひいた時を想定します。
心身とも健康な人だと体のだるさや発熱を自覚するものの数日すれば治ることがあります。
しかしフレイルの状態だと風邪をこじらせて肺炎を発症したり、だるくて転倒して打撲や骨折をする可能性があります。
転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。
また、入院すると環境の変化に対応できない場合もあります。
まとめ
今回は「高齢者が動かないことによる外反母趾のリスク」についてお伝えしました。
外反母趾になり親指を元通りに戻すとなれば長期戦になることを覚悟の上で施術に時間もかかる可能性があります。
その場合高齢者はフレイル状態に陥らないように気力、体力、精神力が低下しないよう周りでフォローする環境と日本でも高齢者のフレイルについて認知が進んでいくことが必要ですね。