靴のサイズ
<変化する足のサイズ> ご承知のように、1日中、靴を履き続けていると、朝は足にぴったり合っていた靴でも夕方になるときつくなってくることがあります。
逆に朝大きめの靴は、夕方になるとぴったりしてきます。
誰でも経験する生理的な変化で、健康な人でも1日のうちで足の大きさが20%も変化するといわれています。
朝起きたときが足の大きさは最も小さく、昼間の活動で使った足は夕方から夜にかけて大きくなります。
立ったり座ったり、疲労がたまることなどにより、足がうっ血してくるためです。
このとき、足に合ってない靴をはいているとうっ血の状態が悪化します。
一般に、「靴を買うときは、夕方に」と言われますが、足の大きさが最も大きくなる時間帯に購入すれば、小さい靴を買うリスクが避けられるからです。
しかし、足が大きくなる時間帯には個人差があります。
朝、昼、夕方でそれぞれの自分の足のサイズを測り、変化を把握しておくと購入するときの参考になります。
<足の硬さ> 足が柔らかいか硬いかにも個人差があります。
柔らかい足の人は関節や靭帯が頑健ではないため、合わない靴を履き続けると足のトラブルが硬い足の人よりも起こりやすいのです。
柔らかい足の人は足にぴったり合う靴を履いても、硬い足の人より窮屈に感じないという特徴があります。
反対に、硬い足の人は足にぴったり合う靴をはくと窮屈に感じ、長時間はき続けることができません。
自分の足が、柔らかいタイプか、硬いタイプか知っておくことも、靴のサイズを選ぶときの参考になります。
足の最も重要な機能は、体を効率的に前進させるための「てこ」の役割です。
つまり、土踏まずを持ち上げて蹴り出すときは、足を硬くし、土踏まずを下げて着地するときは足を柔らかくするなど、必要に応じて変化させています。
このとき、私たちは足の指を動かし、大きさを微妙に変化させています。
こうすることでスムーズな歩行を可能にしているのです。
歩くときに足の裏が地面にうまく接地して、かかとや土踏まずのアーチ部分や指など、足全体の機能を十分使って歩くことは
足の関節や靭帯、筋肉もきちんと機能させていることになります。
靴を選ぶとき、立ったり歩いたりして確かめる必要があるのは、歩くとき足が大きくなったり、小さくなったりと微妙にサイズが変化するからですし、かかとや土踏まず、指など、足全体を動かしています。
足のサイズ変化や硬さを踏まえ、足の機能が適正に働くような靴を選ぶようにしないと、足の変形、故障、ひざの痛みや腰痛などを引き起こしてしまうのです。