外反母趾がなぜ増えてしまったのか。年代別にみる足の特徴(0才~小学生)

[2020年03月18日(水)] カテゴリ: 外反母趾外反母趾と歩行

子どもが外反母趾、内反拇趾になるということは本当に減らしたいと思っても

急に減るわけでもなく、反対に子どもの来院は増えています。

昔の子どもは友だちと外遊びをして走り回っったり、自然に触れる機会もありました。

子ども達の足成長を妨げないためにも動き回る活発な活動が必要なのです。

今回は「外反母趾がなぜ増えてしまったのか。年代別にみる足の特徴(0才~小学生)」

をお伝えします。

今、子どもが足トラブルに多く見られる特徴

  • 10歳~11歳にできるはずの土踏まずができていない

  • 足指の並びが悪く、外反母趾や内反拇趾になりやすい

  • つまずいたりこけたりして足のケガがしやすい

10歳~11歳ごろの足の成長はアーチを作る、骨格を作り上げるという大切な時期です。

しかし、近ごろは外遊びをしない子どもが増え、

その頃に必要な成長過程での準備がしっかりと行えていません。

その時期に必要な足の成長を妨げています。

 

子どもの足はやわらかい

成人の足は、足首とかかとをかたち作る7つの足根骨(そっこんこつ)でつくられているのに、

生後すぐの赤ちゃんには軟らかな骨が2つしか見られません。

子どもの足は軟骨でできているので子どもは基本偏平足です。

1歳半頃には4個、4歳頃で6個、6〜7歳頃に7個が確認できます。

 

子どもの足の特徴は

①足幅が広い

②指の部分が扇形

③10歳~11歳には土踏まずができる

ことです。

 

大人の足はアーチがすでに完成し体を支えています。

しかし赤ちゃんの足は骨の形成ができていないので脂肪で覆われ、

幼児・小学生低学年から高学年の前でもまだまだやわらかいまま」です。

 

0~1歳頃の足

0~1歳の赤ちゃんは生後1年間に驚くほどの勢いで運動行動が発達します。

歩き始めの準備期間中は、寝たままでも足を上下に動かし足のパワーをつけて運動しています。

足をつっぱったり、蹴ったり、次第に背骨が発達してきて起き上がれるようになると

お座り、ハイハイ、つかまり立ち、モノにつたいながらよちよちと歩く、そしてモノに頼らず自力で必死に歩こうとします。

特にハイハイは、直立姿勢とバランス保持という要素を除き、歩行に必要なすべての要素を使っているといわれています。

手足だけでなく腰、お腹、背中の筋肉も使い、歩き始める重要な準備の役割を担っています。

「歩きたい」という本能なのか、成長過程では毎日習慣づけのように足を動かします。

 

1歳~3歳頃の足

よちよちと一人で歩き始め、自分で歩くことが楽しくて仕方がなく

目を離すとどこにいるか分からない位歩くことに夢中になっていますね。

外を歩くようになると靴が必要になります。

成長した大人の足みたいにかかとから前足部への重心ではなく、

2歳位までは着地するとき時は足全体が地面についた状態のつま先歩きです。

2歳から3歳にかけてかかとから着地するようになりますが、かかとでの着地はまだ未完成。

またこの頃は、ゆっくりと走り始めようとします。

靴は特に素足にぴったりとあった歩きやすい靴を選びが大切です。

未熟なかかとを安定させるためにも、地面からの衝撃を和らげるクッション性も必要です

 

3歳~7歳頃は体のバランス形成

子どもは3歳~5歳に体のバランス機能を身に付け、歩行準備が整った3歳頃から足のアーチ(土踏まず)が段々と成長いきます。

歩いたり、走ったり、転んだり、跳ねたり、踊ったりといつも何かに興味をもって

体を動かして遊んでいることが楽しいと思える多感な年頃。

日常動き回り遊ぶことによって、さまざまな足裏からの情報を基に足が成長していく。

骨の数が徐々にそろっていき、骨や筋肉も形成されていきますが、

まだ成長中の足は柔らかい状態。

歩数を重ねるほど、知らないうちに様々な足の情報を習得していきます。

この年代は、合理的に体を支えるために大きな役目を果たす「アーチ」が発達していく大切な時期。

アーチを発達させるためには、足指をしっかり使った歩き方をすることが大切です。

屈曲性のよい歩きやすい靴を選び、たくさん運動させてあげることが重要です。

10歳~11歳頃は土踏まずができる

10歳~11歳頃の足裏で体全体を支えたり、足にかかる衝撃を緩和するしてくれる3つのアーチができ土踏まずが形成されます。

さらに歩く・走る・跳ねる・立つなど基本的な足の動きが日常の積み重ねにより発達していきます。

骨が全部そろい、次第に固まってきて、見た目のぷくっとした足から引き締まった足になります。

そして体のバランスがとれるようになります。

ただこの年頃になれば足をどれだけ使ったかの経験値は足形成する上で重要となります。

 

今回は「外反母趾がなぜ増えてしまったのか。年代別にみる足の特徴(0才~小学生)」

をお伝えしました。

子どもの足の特徴を知らない方が多いなかで、

年代別に足の成長を知っておくことは大切です。

また年代別でシリーズ化してそれぞれの足の特徴ついてお伝えしていきます。

 

通院回数目安
地域別来院割合詳細データ
茨木市23%
高槻市11%
吹田市10%
大阪市16%
枚方市6%
その他大阪府19%
兵庫県3%
滋賀県4%
京都府3%
奈良県2%
福井県1%
石川県1%